LAMPとは、Linux Apache MySQL PHPのそれぞれの頭文字を取って出来た単語です。
世界のウェブの大半はLAMPである。といって過言ではありません。
というのもWP(ワードプレス)はLAMP環境で動作するシステムですし、LaravelやCakePHPなどPHPフレームワークもすべてLAMP環境で動作します。
LAMPのLにあたるLinuxには有名どころではCentOSやUbuntu、AにあたるApacheにはnginx、MにあたるMySQLにはMariaDBやPostgreSQL、MongoDB、PにあたるPHPにはPerlやPythonといったバリエーションがあります。
なので、大半のウェブシステムはLAMP環境といって過言ではない。ということになります。
では早速自分のローカル環境にLAMP環境を作っていきましょう。
※LAMP環境構築ですが、今回はWindowsでApache/MySQL/PHPをインストールする手順になります。
※XAMPPという便利なツールがありますが、今回は単品でインストールしていきます。
1. Apacheのインストール
Apache Lounge(またはApacheHaus)からWindows用Apacheモジュールをダウロードします。
Apache公式サイトじゃないの?と思うかもしれませんが、Apache公式サイトではWindows用にコンパイルしたモジュールを配布していません。
そのため、上記のようなWindows向けにコンパイルしたモジュールを配布しているサイトでダウンロードする必要があります。(公式でダウンロードしてきたソースコードをWindows上でコンパイルするような猛者はこの記事なんか見に来ません・・笑)
Linuxについても特殊な条件がない限りは原則パッケージ管理コマンドでインストールしますので公式サイトからダウンロードしたりしません。Linuxでのインストール手順は後日改めて記事を書きたいと思います。
前置きが長くなりました・・
いざダウンロード画面に飛んでも、何をダウンロードすれば良いのかわからない人がいると思いますのでもう少しだけ・・・
32bit版と64bit版
PCのOSが32bitなのか64bitなのかによってダウンロードするモジュールを検討します。
OSが32bitの場合は32bit限定、64bitの場合は結論どちらでも動作しますが64bit版をダウンロードしましょう。
VC14/VC15など
同じバージョンでもVC14とVC15があったりします。
・httpd-2.4.39-win64-VC14.zip
・httpd-2.4.39-win64-VC15.zip
※2019/6/5現在
このVCは何かというとコンパイルしたVisualStuidoのバージョンを意味しています。
後述するPHPのインストール手順にも出て来ますが、ApacheもPHPもWindows用にコンパイルした資材を使用しますので、コンパイルするVisualStudioのバージョンが同一の方が望ましいです。
Apacheのバージョン
httpd-2.4.39-win64-VC15.zip
※2019/6/5現在
2.4.39が最新でした。特別な要件がない限り2.4.xx(2.4系)をダウンロードしましょう。
詳細はWikipediaを確認してほしいですが、わざわざサポートが終了するバージョンを入れる必要は無いです。
ダウンロードしたモジュールを解凍
インストールモジュールなどはなく、ダウンロードしたzipを解凍するだけWindowsでApacheが利用できる状態になります。
解凍するツールにもよりますが、解凍後にzipファイル名がフォルダ名になるケースがほとんどだと思いますのでフォルダ名をわかりやすく「Apache24」などにリネームしましょう。
C:\Apache24\★zip内のファイル達★
2. MySQLのインストール
MySQLの公式サイトでWindows用の資材をダウンロードします。
MySQLも本当に公式ページがややこしいんですよね。彼らも無償でデータベース機能を提供しているわけなので理解しましょう(笑)
MySQLは元々OSSでしたがOracle社に買収されました。無償版の配布は無事に続いていますが、MySQLの創始者は現在MariaDBを作っており、MariaDBのシェアが伸びています。この手順ではMySQLのインストール手順を説明しますが、お好きな方をインストールして下さい。
ダウンロードまでの手順
①「Downloads」>「Community」の順にタブをクリック
②「MySQL Community Server (GPL)」の「Downloads」リンクをクリック
③「SelectOperationSystem」で「Microsoft Windows」を選択後、「Other Downloads:」枠内の「Windows (x86, 64-bit), ZIP Archive」(200MBぐらい)をダウロードします。
3. PHPのインストール
参考:https://www.php.net/manual/ja/install.php
PHPも流れは同じです。資材をダウンロードしてローカルに解凍します。
2019/6/22時点の最新は7.3.6でした。5.5系の頃からPHPでの開発をしていますが、余程の事がなり限りバージョンによる障害は起きませんし、何よりバージョンが高いほうが高速化されています。
要件がない限りは最新版をダウンロードしましょう。仕組みをしってしまえば、複数のバージョンをローカルに配置して切り替えることも可能です。
2019/6/22時点の7.3系には以下の4つのダウンロードリンクがありました。
①VC15 x64 Non Thread Safe (2019-May-29 15:24:20)
②VC15 x64 Thread Safe (2019-May-29 15:24:36)
③VC15 x86 Non Thread Safe (2019-May-29 15:24:19)
④VC15 x86 Thread Safe (2019-May-29 15:24:51)
「VC15」は、先述の通りコンパイルしたVisualStuidoのバージョンです。
「x64 / x86」は、x64が64bit版、x86が32bit版を意味しています。
「Non Thread Safe(NTS) / Thread Safe(TS)」は、NTSがCGI版でTSがモジュール版です。
CGI版?モジュール版?よくわかりませんが、とりあえずローカル開発環境でWeb開発をする場合はモジュール版をダウンロードすればOKです。
詳しくは説明しませんが、
CGI版の場合は、phpプロセスで動作します。
モジュール版の場合は、Apacheプロセスで動作します。
ある処理が暴走した際に、
CGI版の場合は暴走したプロセスを強制終了すればとまりますが、モジュール版の場合はApacheのプロセスを強制終了しないといけません。
いずれにせよPHPでの開発は同じですのでモジュール版(Thread Safe)をダウンロードしましょう。